雨漏り・・・・
今年の梅雨は例年に無く、まじめで 特に 7月18,19日の雨はかなりの量でした。利根川も相当の増水が見られました。
西日本のほうでは深刻な被害が出ているようです。
当社にも、あってはならない雨漏りの電話が、2件ありました。
一件は22年前にサラリーマン監督時代に施工した物件です。
私が勤めていた会社(既に廃業)のメンテナンスに、ご不満で数年前から 依頼を受けて 細かい事の対応をさせていただいております。築22年ですので、必要なお金を掛けて修理していただけると直るんですが、なかなかご理解いただけないで 応急処置を繰り返しております。
もう一件は築9年目を迎えた当社施工物件です。天窓と板金屋根との折り合いが悪く、おまけに第3種換気のための室内負圧現象が災いして、発生を助けたものと思われます。板金屋根と水切りの間に砂ほこりがたまり本来の雨水排出機能を妨害してしまった物でした。当社の事務員からの電話を受けて、土砂降りの中、協力業者の中島板金の親方が、シートを張りに行ったとか。ありがたかった物の怪我でもしたらと、心配で駆けつけましたが、シートを張り終えて涼しい顔をしていました。
「あまり、無謀な事するなよな。」  「スマン。」

ここで、言い訳をお許しください。
建設マン履歴として、200件近い竣工物件を持っております。恥ずかしながら、サラリーマン時代は 雨漏りでよく出動しました。(させられました。?)出動は 最近はほとんど無くなりましたが、皆無ではありません。振り返ってみますと、建築家の設計による物が、ほとんどで、社内で設計した物件では 記憶に無いくらい位に雨漏りしていません。建築家の先生はデザインを優先するがゆえに、複雑な雨仕舞いが必要となり、経年変化によって雨漏りを誘発してしまうという場合が多いようです。東京オリンピックの水泳会場の代々木のオ-ディトリアムでは、当時日本一有名な建築家が裁判で負け、責任を認めたと聞いた事があります。私の経験した極端な例では、台風の時は雨水が外壁を伝わって上昇する場面も目撃しました。(建物形状から台風の風によって上昇気流が発生したケース)また、目視できないようなピンホールから一晩にバケツ5杯くらいの水が浸入したのを見た事もあります。(室内負圧と毛細管現象による物)昨今では、自社設計、気密確保、第一種換気の3点セットで、大雨の日も安心していられるようになりましたが、久しぶりに、雨漏りの現場に行ってお詫びするという情けない一日になってしまいました。
一般  2006/07/19(Wed) 18:46:30